デフォルトでは、行列およびベクトルには任意の値を格納することができます。線形代数計算の効率を向上するには、行列およびベクトルをプロパティ付きで作成します。オブジェクトの定義時に、行列またはベクトルのタイプ、データのタイプなどのプロパティを指定する必要があります。
[行列(Matrix)] パレット (図 5.2) は、複数のプロパティをサポートしています。
行列のタイプを指定するには、以下の手順に従います:
•
|
[形(Shape)] および [行列のタイプ(Type)] のドロップダウンリストを使用します。
|
データのタイプを指定するには、以下の手順に従います:
•
|
[データタイプ(Data type)] ドロップダウンリストを使用します。
|
たとえば、係数が小さな整数である対角行列を定義します。
[行列(Matrix)] パレットで、以下の手順に従います:
1. 行列のサイズとして、たとえば、
を指定します。
2. [形(Shapes)] ドロップダウンリストから [対角(Diagonal)] を選択します。
3. [データタイプ(Data type)] ドロップダウンリストで、[integer[1]] を選択します。
4. [行列を挿入(Insert Matrix)] ボタンをクリックします。
5. 対角のエントリの値を入力します。
>
|
|
山括弧表記を使用してベクトルを定義する場合は、プロパティを指定できません。 Vector コンストラクタを使用する必要があります。
Vectorコンストラクタを使用して列ベクトルを定義するには、以下を指定します:
•
|
要素数。すべての要素の値を明示的に指定する場合は、引数は不要です。
|
•
|
shape、datatype、およびfill などの、ベクトルのプロパティを設定するパラメータ。
|
以下の 2 つの呼び出し手順は、同じ結果になります。
>
|
|
>
|
|
Vector コンストラクタを使用して行ベクトルを作成する場合は、インデックスとしてrow を指定します。
>
|
|
>
|
|
[行列(Matrix)] パレットは、一部のパラメータをサポートしていません。すべてのプロパティを設定するには、Matrix コンストラクタを使用します。
Matrix コンストラクタを使用して行列を定義するには、以下を指定します:
•
|
行数および列数。すべての要素の値を明示的に指定する場合は、引数は不要です。
|
•
|
shape、datatype、およびfill などの、行列のプロパティを設定するパラメータ。
|
次に例を示します:
>
|
|
[行列(Matrix)] パレットでは、その値が明示的に指定されていない要素に対し任意の値で行列のエントリを設定することができません。fill パラメータを使用してください。
>
|
|
他の呼び出し手順の構文やパラメータなどの、コンストラクタの詳細については、?storage、?Matrix、 ?Vector
で表示されるヘルプページを参照してください。
また、数値計算も参照してください。