モデルのトップレベルの Settings タブで、はじめにシミュレーション時間やシミュレーションエンジンの種類など、ソルバのためのモデル設定値を指定するする必要があります。

マルチボディと 3-D 可視化の設定については、 をご覧ください。

ソルバ

モデルの数値積分および数値計算法の種類や、初期設定を指定できます。

MapleSim のカレントモデルに追加されているプローブは、Project タブ下の Probes パレットに一覧表示されます。

プローブがモデルのトップレベルに追加されている場合、プローブ名の横には括弧で Main と表示され、それ以外の場合は、プローブのサブシステム名がプローブ名の横に表示されます。上記例の場合、モデルにはモデルのトップレベルに Probe1 と Probe2、そして Gear Components1 という名前のサブシステムに、 Probe3 の 3 つのプローブが追加されていますこのパレットでプローブの項目をクリックすると、Inspector タブにその値が表示され、編集することができます。

このパレットの項目をクリックするとモデルワークスペースでそのプローブに移動し、Inspector タブからプローブ値を閲覧・編集することができます。また、パレットの項目を右クリック（Macintosh では Control-クリック）し、コンテキストメニューを用いてプローブを操作することもできます。

詳細は、MapleSim ヘルプシステムの MapleSimの利用 → モデルのシミュレーション → プローブ値の編集 を参照してください。   

モデルに代入されているパラメータ値の組み合わせをパラメータセットに保存することができます。その結果、あるパラメータセットを使用してシミュレーションを実行し、その後に別のパラメータセットでパラメータ値を置き換えて、シミュレーションを再実行し、結果を比べることができます。

詳細は、MapleSim ヘルプシステムの MapleSim の利用 → モデルの構築 → パラメータセットの保存・適用 セクションを参照してください。

この例では、生成されるシミュレーショングラフに複数の物理量をプロットし、比較するためのカスタムプロットウィンドウ設定を作成します。

1. Libraries タブで、例題パレット、Multidomain メニューの順に展開し、Controlled 2 Link Robot の例を開きます。

2. MapleSim ウィンドウ右側の Plots タブをクリックします。選択されているすべてのプローブの物理量を一覧表示する、下の表がペインに表示されます。

この表は、プロットウィンドウに生成されるグラフのデフォルト設定を示しています。例えばこの表は、シミュレーション後、角度量のグラフ Joint1:Angle はプロットウィンドウの左上隅に、トルク量のグラフ Joint1:Torque はプロットウィンドウの右上隅に表示されることを示しています。

これから、両方の角度を 1 つのグラフに表示し、両方のトルクを別のグラフに表示するためのカスタムプロットウィンドウを作成します。

3. ペインの上部に配置されているドロップダウンリストから、Add Window を選択します。

4. Create Plot Window ダイアログボックスで、プロットウィンドウの設定名に Angle and Torque Comparison を指定します。

5. Columns フィールドに 2 を入力し、Enter を押します。2 セル構成の表がペイン内に表示されます。各セルは、ユーザが設定属性を指定できるプロットウィンドウのエリアを表します。

6. 左セル内の Empty をクリックします。

7. Title フィールドに Angle と入力します。

8. Primary Y-axis ドロップダウンメニューから、Joint1: Angle を選択します。

9. ドロップダウンメニューの下にある Add Variable をクリックします。

10. 2 つ目の Primary Y-axis ドロップダウンメニューから、Joint2: Angle を選択します。

11. ペインの上部に表示されている表で、右上セル内の Empty をクリックします。

12. Title フィールドに Torque と入力します。

13. Primary Y-axis ドロップダウンメニューから、Joint1: Torque を選択します。

14. ドロップダウンメニューの下にある Add Variable をクリックします。

15. 2 つ目の Primary Y-axis ドロップダウンメニューから、Joint2: Torque を選択します。これで新しいプロットウィンドウ設定を使用してモデルをシミュレートすることができます。

16. Plots タブで Show Window チェックボックスが選択されていることを確認します。

17. メインツールバーで、シミュレーションボタン ( ) をクリックします。デフォルトのプロットウィンドウに加え、角度を比較するグラフとトルク値を比較するグラフがカスタムプロットウィンドウに下図の通り表示されます。

デフォルトのプロットウィンドウのみを表示したい場合は、Plots タブ内の Show Window チェックボックスのチェックを外し、モデルのシミュレーションを再度実行します。

この例では、二重振り子の各リンクの X と Y 位置をプロットするためのカスタムプロットウィンドウ設定を作成します。

1. Libraries タブで、例題パレット、Multibody メニューの順に展開し、Double Pendulum の例を開きます。

2. モデルワークスペースツールバーのプローブアイコン ( ) をクリックします。

3.  共有サブシステムの右ポートをクリックします。

4. プローブを 1 回クリックし、モデルワークスペースに配置します。

5. Inspector タブで、Length[1] と Length[2] を選択します。

6.  共有サブシステムの右ポートに Length[1] と Length[2] の物理量を計測するプローブをもう 1 つ追加します。

7. MapleSim ウィンドウ右側の Plots タブをクリックします。

8. ペインの上部に配置されているドロップダウンリストから、Add Window を選択します。

9. Create Plot Window ダイアログボックスで、プロットウィンドウの設定名に X versus Y を指定します。

10. ペインの上部に表示されている表で、Empty をクリックします。

11. Title フィールドに Bottom Link と入力し、Enter を押します。

12. X-axis のドロップダウンメニューから、Probe4: r_0[1] を選択します。OK をクリックします。

13. Primary Y-axis のドロップダウンメニューから、Probe4: r_0[2] を選択します。

14. ペイン上部の表で、Bottom Link が指定されているセルの下の Empty をクリックします。

15. Title フィールドに Top Link と入力し、Enter を押します。

16.  X-axis のドロップダウンメニューから、Probe3: r_0[1] を選択します。

17. Primary Y-axis のドロップダウンメニューから、Probe3: r_0[2] を選択します。

18. Show Window チェックボックスが選択されていることを確認します。

19. メインツールバーで、シミュレーションボタン ( ) をクリックします。デフォルトのプロットウィンドウに加え、下に示すカスタムプロットウィンドウが表示されます。

上記のプロットは、それぞれ振り子の各リンクの端点の運動を表しています。下部リンクは、上部リンクとの相互作用により、より複雑な動きを示しています。

モデルの最上位レベルに行って、Settings タブから、まずはモデルの 3-D 可視化設定を、マルチボディと 3-D 可視化領域について指定しなければなりません。

マルチボディ

マルチボディ機械コンポーネントを含むモデルでは、次のパラメータ値を指定することができます：

3-D 可視化

マルチボディ機械コンポーネントを含むモデルでは、次の 3-D 可視化設定値を指定できます。

3-D ワークスペースは、3-D モデルの作成と、動画再生に使用される MapleSim ウィンドウのエリアです。

マウスポインタをボタン上に移動させると、ボタンの説明が表示されます。

3-D ワークスペースでは 3-D View Controls ツールを用いて、「遠近表示」またはいずれかの「直交表示」で 3-D モデルを表示したり、閲覧することができます。

遠近表示を使用すると、3-D 空間のあらゆるの方向からモデルを観察したり、視点を移動することができるため、モデルに含まれる要素間の 3-D 空間的関係を確認することができます。遠近表示では、カメラにより近いオブジェクトは遠くのものより大きく見えます。

下は、二重振り子のモデルを透視法を使用して表示した場合のイメージです。

また、直交表示では、3-D モデルを前、上、および横から表示することができます。直交表示では、遠近表示と異なり平行射影が使用され深度情報がないため、3-D モデルは平なオブジェクトとして表示されます。直交表示は、カメラに垂直な表示面において線や距離を忠実に表示するため、“実寸”表示と呼ばれる場合もあります。これらの表示は、オブジェクト間の空間関係や隙間を解析するのに便利です。

下は、二重振り子のモデルを上からの正投影法を使用して表示した場合のイメージです。

動画が静止表示中であっても再生中であってもモデルを閲覧したり、モデルの表示を変更することができます。また、どの表示ででもパンしたり、ズームイン・ズームアウトすることができます。透視法ではさらに、カメラを移動させ、上から、下からと、あらゆる方向からモデルを表示することができます。

ヒント： カメラをパン・ズームしたり、大きな 3-D モデルのまわりを移動させる前に、焦点を当てたいオブジェクト上にマウスポインタを置いてください。MapleSim は、マウスポインタを置いたオブジェクトに応じてナビゲーション設定機能を調節します。

デフォルトでは、モデルの物理コンポーネントは「暗黙の幾何図形」と呼ばれる基本的な球や円柱で 3-D ワークスペースに表示されます。たとえば、2つの回転ジョイントと平面リンクを表す2つのサブシステムを含む二重振り子のモデルがあるとします。

3-D ワークスペースでは、完全に組み立てられた振り子のモデルにおける暗黙の幾何図形は次のように表示されます。

この例では、球は回転ジョイントと剛体を表し、円柱は平面リンクを表しています。

暗黙の幾何図形で、別の暗黙の幾何図形に接続されていないものは薄い灰色、接続されているものは、赤で描画されるジョイントオブジェクト以外は濃い灰色で描画されます。

注意 : モデルワークスペースで無効にされているコンポーネントは、3-D ワークスペースに表示されません。

モデルの表現をより現実的なものにするには、「付属図形」と呼ばれる図形や線をモデルに追加することができます。これらを追加するには、まず、マルチボディ→可視化パレットから付属図形コンポーネントをモデルワークスペース内のダイアグラムに追加し、接続します。

モデルのシミュレーションを実行すると、3-D ワークスペースには、暗黙の幾何図形に加えて付属図形が表示されます。下の図では、振り子のロッドとおもりを視覚的に表す目的で付属図形が追加されています。また図に示されている曲線 (トレース線) は、シミュレーション中にモデルの特定部分によって描かれる軌跡を表しています。

付属図形の色、サイズ、縮尺度、およびその他の視覚的側面は、シミュレーションを実行する前に、Settings タブで各コンポーネントにパラメータ値を設定してカスタマイズすることができます。

3-D ワークスペースで暗黙の幾何図形のみを表示したい場合は、3-D メインツールバーの付属図形ボタン ( ) をクリックし、付属図形を非表示にします。付属図形のみを表示したい場合は、暗黙の図形ボタン ( ) をクリックし、暗黙の図形を非表示にします。

付属図形コンポーネントの詳細は、MapleSim ヘルプシステムの MapleSim コンポーネントライブラリ → マルチボディ → 可視化 → 概要 トピックを参照してください。

注意：マルチボディモデルに Flexible Beam コンポーネントが含まれている場合、梁の曲げは 3-D モデルの暗黙の幾何図形では描写されません。